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突き刺さったのは腹部。人形が踊ったように、不思議な動きを見せた後、与作の体はそのまま地に崩れ落ちた。
何が起きたのかわからない……。
一体……!
状況が理解出来ないまま、矢が飛んできた方を振り向くと、岩の穴の出口には一人の男が立っていた。
申し分ない体つきの山のような大男。
太い腕が弓を構えている事だけが最初に理解出来た。
背負っている同じく巨大な斧。凶器だ。
服装はやはり与作に比べて、高貴な物を纏っている。
その男の目と表情は嬉しさに満ち溢れていた。
「ガハハハハ!やはりお前の後を追って、正解だった!」
おぞましい声で男は笑う。
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