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警告をされても、とりあえず周りは見渡してみる。
肩を貸している美沙は、憎しみを込めた瞳で鋭く男を睨んでいた。
仁は背中に手を回して、鎌の柄を握り締めた状態で停止し男を観察している。
はるかは与作の元へ駆けだしていた。
自分の役割がわかっている行動。
状況を理解して、一刻も早く治療しようとしていたんだ。手にはティーポットを持っている。
しかし、それより男の言葉の方が早かった。
男はゆっくりと足を動かし、弓は構えたままで与作に近づいていく。
その時、美沙は懐からそっとフードガンを取り出して、さらに俺と密着し男から銃が見えないように隠した。
「あの男は許さない」
撃つ気だ。
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