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破裂するような音が響き渡る。
その音によって、考え込んでいた俺の脳が完全に覚醒した。
隣を見ると、美沙は腕を伸ばし、フードガンを構えている。
直後、硝煙の香りが漂ってきた。銃口からは白い煙が僅かに流れている。
弾丸は?どこへ行った?
山のような男が立ち止まり、音に反応してこっちを向く。
見る限り、外傷はない。
外した。外したんだ。
「くっ」
美沙の悔しそうな声が口から漏れた。
『よし。やるぞ。男の弓がこっちに向いたら、チャンスだ』
男の弓はすぐに俺達の方へ向けられる。
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