蓬莱の玉の枝-2

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「さっすが~!」 唐突に背中から美沙につつかれる。 思わずバランスを崩して、俺まで落ちそうになりかけた。 「危ないって!」 本当は、男を倒したのは俺じゃない。 「か、和也君、お疲れ様」 はるかが仁と一緒に俺の元へ歩み寄ってくる。 「ありがとな。はるか」 素直にお礼を。あの場ではるかに助けてもらわなかったら、俺は死んでいたかもしれない。 いや、あの流れだと確実に死んでいたな。 仁は、いつもの冷静な顔ではるかを見ながら、口を開く。 「本当すげえよ。やっぱり、はるかは長いだけあって、色々な能力を持っているな」 はるかは仁にそう言われ、少し照れた表情を浮かべ、顔を少し下に向けた。 「与作は?」 俺の質問に、はるかは与作の方を見て口を開く。 「もうすぐ起きると思うよ」 与作は離れた場所で仰向けで寝ていた。腹に刺さっていた矢は地に置かれている。 そうだ!早くしないと!
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