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五十嵐さんには誰も反応せずに話は続く。
「和也君達にやってもらう事なんだけど……。結構重大な任務なんだ」
いよいよ、その条件の話か。重大って。息を飲み、耳を傾ける。
「土方さんから僕に出していた課題なんだけど、実はメビウスの輪へ潜入者を派遣する事になっている。簡単に言えば、スパイを送り込むんだけど」
予想以上の内容。今日から新撰組に入って、心強い味方が出来て、新たなスタートをきるというプランは音をたてて崩れ去った。
この先は何となく予想がつく。
「条件なんだけど、その潜入者の役目を和也君達にやってもらえないかな?理由はね、和也君達はまだチームに所属してないからなんだ。向こうにもバレない。接触して、なるべく多くの情報を持って帰ってきて欲しい」
優君はすごく申し訳無さそうな表情を浮かべていた。
「でも、ここからが重要。それはあくまで新撰組に入隊する条件を成立させるためであって、実はそんなに危険な仕事じゃないんだ」
信長さんはまた意味深な笑みを浮かべて口を開いた。
「俺と五十嵐は新撰組とチーム登録を行っていない。フリーのDIMなんだ。その話を知っているのは、沖田とセスしかいないんだけどな。まあ めんどくさいし、理由は長くなるから省くけど、とりあえず俺と五十嵐がその潜入には同行する」
それなら何で俺達が必要なんだ?
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