メビウスの輪

心に重くのしかかる重圧。嫌な予感だ。

１位のチーム絡みの話で条件って。

「詳しい事は今から説明するよ」

それから優君は、新ルールと１位のメビウスの輪について淡々と語り始めた。

新ルールの内容。どちらかのリーダーが死ぬと、全員ゲームオーバーや、チーム対抗戦を行うことによってのメリットとデメリット。

メビウスの輪の人数や構成。また元々は謎の宗教団体から作られたチームで、実態はまだ謎だという事。

一通り話が終わり、優君はアイスコーヒーを一気に飲み干した。

「僕達のチームと同じ様に、何か目的があるはずなんだ」

そんな真剣な話が続く中、机に突っ伏して寝ていた五十嵐さんが突然顔を上げた。

「私、寝ていませんよ」

誰かが起こしたわけではないが慌てて弁解を始める。

明らかに寝ていただろと突っ込みたいが、初対面でそうもいかない。

この人は普段からこんな感じなんだろうか？