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キーを回すと高鳴るエンジン音。助手席にはおじさんが座り、信長さんの運転で車はゆっくり走り出す。
窓越しに見える 美沙 はるか 優君。待っている間、屯所で何をするのか少し気になった。
車に乗る際、回収した武器は運転席と助手席の間に無造作に置いてある。
拳銃二丁、縦長のライフル一丁、形の変わった細長いナイフ。
どれも普通の武器ではないのだろうが、信長さんと優君曰わく、内容がわからない物を無闇に使うのは危険らしく、見せかけだけにしたいと言っていた。
走り出した車はロータリーを抜け、しばらく細い道を進むと、広い国道へ出る。
これから、この車は地獄に自ら乗り込むに等しい。
「場所はどこなんですか?」
隣に座る仁が前に座る二人へ聞く。
「神奈川県の横浜あたりだ」
運転をしながら信長さんが答えた。
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