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横浜……。高校の時、二度ほど遊びに行った事がある。
東京に隣接している県だから、そんなに遠くないはずだ。
エンジン音だけが鳴る他は静けさが漂う車内。信長さんは話を続けた。
「向こうも新撰組と同様に領土を持っている。今回はそこが一番の難関だと思われた。チームの人間以外が侵入すると、どこのチームもだいたい警報が鳴るように設定されているからな」
確かその話は、初めて屯所に行った時に聞いた。
「だが違った。警報は設定されていない。メビウスの輪は基本的には誰でも出入りが自由らしいんだ。そこがメンバーの多さの秘訣ってやつだな」
新撰組は250人程度って言ってたな。メビウスの輪は何人いるんだ?
俺はあまりに知らなさすぎる。
「つまり 侵入は簡単に出来る。難しいのは入ってからさ。今回の目的はトップの神と、その下の三国志と呼ばれるメンバーを探ること。奴らは集会でしか顔を出さない。そこでDIMを使ってレベルが測れるだけでも大収穫だ」
聞く限り、なんとなく簡単そうだ。
想像だと集会に紛れて、壇上に立つ奴らにDIMを向けるだけってイメージが湧く。
それなら俺にも出来そうだ。
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