試練と休息

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なるほど。でも一体、どうやって……そんなの捕らえるんだ? 「これを使うんだ」 優くんは懐から野球ボールのような球を取り出した。 「アイテム、巨大網。敵に投げて当たれば、球が形を崩し、捕らえることが出来る。これをドラゴンに当てれば、一発で身動きが取れなくなるよ」 優しい表情でいつものように微笑む優君。でも、目の周りが赤くなっていた。 明らかに、昨日泣いたことがわかった。 「コンピューターだからドラゴンが動くルートも正確にわかるから、安心して。ただし、このクエストには時間制限があるんだ。500秒以内に敵を捕まえて、倒さなければいけない」 500秒以内……ってわりと短いんじゃないのか? 10分ないじゃないか。 「ペナルティーとかはないんですか?」 質問をする仁。いつも肝心な部分を考え、抜け目がないことに本当に助かる。 「特にないよ。失敗すれば一週間挑戦できなくなること以外はね。あとはペナルティーとは少し違うけど、500秒経過するまでは絶対にクエストは終了しない。下手したら、全滅の恐れもあるんだ」 優君は不安を取り除かせるように笑う。 「でも大丈夫。僕が教えるから」
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