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「どう……し……て」
白いスーツに金色のネックレス。肩まで伸びた金色の髪。ポケットに手を突っ込んだ立ち姿。
見間違うはずがなかった。
「久しぶりだな。はるか」
声が出ない。息が出来ない。
「随分と楽しそうじゃねえか」
彼はポケットから手を出して、少し足を進める。
「不思議そうだな。その様子じゃ気づいてないようだな」
小さく笑ってから彼は続ける。
「昨日 俺 駅に居たんだぜ。挨拶変わりにお前の友達、蹴っ飛ばしておいたぜ」
和也君を?
「随分と探したんだぜ」
彼が立ち止まった時、私はやっと声を出せた。
「何で……どうして、ユキヤがここにいるの?」
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