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「はっ!戦闘意志ね。威嚇してんのか?」
私が戦闘の意志を示した事により、頭の中にメッセージが流れた。
みんなにもメッセージは流れたはず。
「知ってるか?この警告文を表示させない方法があるんだぜ。最近、色々と教えてくれる情報屋がいてな。これがすげえ情報を沢山くれるんだ。お前の事も、最終的にはそいつが教えてくれたんだよ」
そんな方法が?
警告文はレベルが1万を超えた時点で、戦闘を行う際は強制的に表示される。
無駄な戦いを避けられるメリットと、相手に最低限のレベルを知らせてしまうデメリットがある。
警告文でさえ、私はみんなに怖がられる事を恐れて、表示されないように努力した。
どうしようか一瞬悩んだけど、かぐや姫クエストで和也君がピンチの時には男の腕の位置を予測して鉄球を飛ばしたら、表示はされなかった。
私に戦う意志がなく、鉄球は腕があった場所を通過しただけで、実際の目標はもっと奥の何もない空中にしたからだ。
戦闘の意志が明らかにある時は違う。
情報屋? 私のことを?
一体、誰が……。
ユキヤは昔からお喋りになる癖がある。
私は彼のそんな隙をつくしかない。
「戻って来ないなら、もうお前はいらねえ」
ユキヤは両手を下げた状態のまま、少しだけ広げた。
「じゃあ始めようぜ」
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