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ユキヤからは殺意がヒシヒシと伝わってくる。
本当に警告文が表示されない。
私の居場所がバレたということは、近くに情報屋が居た可能性が高い。
そんなに遠いわけじゃないが、逃げ出す直前に現実世界の家も引っ越したのに。
手を抜けば、一瞬で殺されるだろう。
幸いにも私もユキヤも凄まじい程、広範囲の攻撃を持っているわけではない。互いに接近戦を得意とするタイプ。
私が知っている限りでは……。
その点では和也くん達に迷惑をかけずに戦う事が出来る。
私がユキヤと戦う……。
本当に?
迷うな。前に進むためにはユキヤと戦うしかないんだ。
命力を惜しみ無く使わなきゃ。
まずはエンプティーで様子を見よう。
「相変わらずだな。はるか」
私の手首からは何十本もの紐が垂れ、先に鉄球が作り出されていく。
「不死身のお前をどうやって倒すかが問題だな」
ユキヤは手のひらを私に真っ直ぐ向けてきた。
能力だ!
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