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《フィールドの説明は以上。あとは実際に体感するのが早いにゃ。次は細かなルール》
果てしなく続く荒野の画面が切り替わり、再びメイドの女の子が映し出される。
《いいかニャ?ルールは極めて単純だにゃんよ。DIMの設定ではチームを組む時に、それぞれリーダーを決めなくてはならないはずだにゃん。対抗戦ではそのリーダーが極めて重要なんだにゃ。対抗戦は、チームのリーダーが死亡した時点で終了。そうなると、負けたチームのメンバー全員が死亡扱いになるにゃ》
やっぱりそうなのか……。うちのチームの場合、局長が殺されれば敗北が確定する。
逆にメビウスの輪の“神”を殺れば、こっちの勝利が決まる。
まさにハイリスク、ハイリターンだな。
誰か一人が神を殺れば……。
うちのチームの場合、天草総長やセスが先陣をきり、攻撃重視でいきそうだな。
「和也。どうするんだ?」
隣でモニターを見ていた男が細々と何かを話している。
ふと気になって、俺は僅かに視線を向けた。
「参加するに決まってるだろ。はるかを殺した奴がいるかもしれないんだ」
そう言ったのは、さらに隣の男。
な、なんだ。こいつ。
その男の瞳は、絶望と暗闇に包まれていた。
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