明日から戦争

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新撰組の象徴的な存在だと思っていた浅葱色の羽織ではなく。 マイクを持つ男は目に焼き付くような深紅の羽織を纏っていた。 3mは越しているであろう大きな体。目の前に立つ男と比べると小さく見える。 鬼ヶ島で見た鬼と、大して変わらないじゃないか。かぐや姫のクエストで戦った山の男よりは、明らかに大きい。 正直、壇の上に立つ必要性は全くない。 おそらく能力を使っているに違いない……。 あんな大きな体……。 思わず、飲み込まれてしまうほどの迫力感。 小さく見えるマイクを持ちながら、局長は喋り続けた。 「その戦いに我々は挑む。その先に待つのは長きに渡って続いた終わりへの道標。これで終わりじゃない。この先を乗り越えてこその終わりだ」 局長の言葉に一気に歓声が上がる。 そうだ。この戦いに勝って、メインストーリーに挑まなくちゃいけないんだ。 「全員が意識してこそ生まれる。本当の勝利はそうやって掴むものだ」 これが局長……。一言、一言に重みがあり、胸に直接、呼び掛けられてる気がする。 「俺達は新撰組だ」
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