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天草四郎と接触したことは位置情報から把握することができた。
今、使っている能力は空間ナビゲーションGPS。
能力の領域内であれば、細かい情報が常時私の脳内に流れ込んでくる。
うまく集会場に誘導したようだ。
これで予定通り、新撰組の三本柱のうちの一本を撃ち落とすことができる。
局長の近藤勇と、副長の土方歳三、そして総長の天草四郎。
特に警戒しなければいけないのは、この三人。
神を討たれれば、私達は負けるのだ。
それだけは避けなければいけない。
数で敵に上回っているからこそ、敗北の道は少ないはずだ。
「――!」
これは……。
始まった地上戦。今は伊達政宗の隊がタロット部隊のいくつかと接触し、戦闘が始まっている。
そこに沖田総司とセスの隊が駆けつける感じか。
うっすらとした確信。
「神。私も少しだけ外出してきてもいいですか?」
「ああ」
神を部屋の中に一人にするのは危険だが、仕方がない。
一人、神層へ辿り着きそうな奴がいる。
私は慌ただしく部屋を出た。
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