天草の誤算

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そのまま最上階を目指しても、神層へは辿り着けはしない。 確かに、神が安全であることには間違いない。 しかし、それがバレるのには、まだあまりにも早すぎる。 突入者一人目にして、それがバレてしまえば、本部へ敵のメンバーが流れなくなってしまう恐れがあるんだ。 この仕掛けは、ある意味大きな危険を伴っている。 我々には、そのリスクがある。 一見、神層への道を隠すことによって、神の安全は保証されてると思いがちだがそれは違う。 誰か一人でも、偽物の最上階に辿り着いてしまえば、神層への道はないことに気づき、一気にその話が広がってしまう。 そうなれば別のルートが探られ、さらに大聖堂だとわかれば、この道は神層へ一直線に続いているので、そこに流れ込んでくると非常にまずい状態になってしまう。 だからこそ、我々には本部へ多くの敵を流し込む必要がある。 偽りのルートを進ませ、発覚した時には、既に新撰組の局長が窮地に陥っている状況でなければ。 まずい。まずい。 しかも、天草四郎の現在の位置は、最上階に近いじゃないか。 まずい。 「何とか止めてください!」 DIMに向かって、感情的な声を出してしまう。 (わかってる!天草四郎を殺るのは僕だからね)
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