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明らかに今の状態は、大幅に計画を狂わされている。
『我輩がここへ来た事は、決して無意味じゃない。何故なら、お前がここへ来たこと自体が計画にないはずだ』
殺す間際に放った柳生の一言は、嫌みではなく現実味を帯びさせてきた。
(もしもし?孫権?聞こえてる?)
焦るな。元々の計画は狂うはずがない。
“olimpos”から侵入できないからこその、戦争なんだ。
ここで負けるわけにはいかない。
「ええ。聞いてますよ。作戦を変更します。劉備を新撰組屯所へ突撃させます。今から水神を向かわせるので、引き続き、追跡して下さい」
(アジト前は、劉備がいなくなると手薄になるよ?炎神と風神は出払ってるし)
「大丈夫です。なるべく多くの敵を、アジト内に流し込みましょう。どうせ偽のルートですからね」
(了解)
通話を切断し、私は別の人間に電話をかけた。
アジト内で水神に一番近い人間に、開放の指示を出す。
これで牢からは出れる。
すぐに天草を追う手配をしよう。
あとは神層に戻って、神に報告だ。
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