戦争の行く末

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「──!」 柳生組長の体が、徐々に俺達から離れていく。 足を動かしているわけではないのに、距離が遠くなり始めた。 「お前が望む願い。人を生き返らせることは不可能だ。絶対的に優れた能力を生み出したとしても、時間を戻すことだけはできない」 心を読まれた? いや違う。想い出を読まれた? その否定的な言葉は、深く胸に突き刺さる。 「もしかして、こいつが神なのか?」 全身が凍りつく。はるかは生き返らない……? 「決着をつけるために。メインストーリーへ進むために。一人のプレイヤーとして決着をつける。その結果により歴史が変わり、世界の中心で生き残る者達が決まる」 柳生組長の体が半透明になりながら薄れていき、姿が消え始める。 体は動かない。ただその姿を見守るしかできない。 一体、今のは何だったんだ? 柳生組長の体が完全に消えた時、気配を感じて空を見上げると、黒い何かが空を流れている。 あれは? 『何か来るぞ!今度こそ敵意を持ってる!構えろ!攻撃してくるぞ!』 近くの空に流れている黒い星。 『私は信じるよ。和也君』 思い出すはるかの言葉。 あれは現実世界で家の窓から見た、黒い流れ星だ。
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