985人が本棚に入れています
本棚に追加
「伝言……?」
「ああ。うちの……」
柳生組長だが、ちょっと違う気がする。何て説明すれば良いんだ。
姿こそ柳生組長だが、あれは明らかに別人。
「知らない男。おそらく神かもしれない。そいつから黒い星に乗った男へ伝えてくれと頼まれた」
「敵に……頼んだのかよ……」
ヒカルは薄ら笑いを浮かべた。
俺は意を決して頼まれた伝言を口にした。
「探し人は龍の心臓で生きている」
「生きて……いる?確かにそう言ったんだ……な?」
「ああ」
ヒカルは眉と眉を近寄らせ、グッと何かを堪えるような表情を浮かべた。
本当はこんなことをしている場合じゃない。
仁を見ると、既に瞼を瞑っていた。大丈夫。息はしているみたいだ。
ヒカルに視線を戻すと、懐からDIMを取り出していた。
『仲間を呼ぶんじゃないのか?』
光刀の言葉に、一気に警戒心が増した。
最初のコメントを投稿しよう!