戦争の行く末

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覚束ない手で、ヒカルはDIMを耳に当てた。 『止めなくていいのか?』 いや。この状況で殺すのは、俺には無理だ。 『君が殺られるかもしれないんだぞ!』 だけど……俺には……。 俺には出来ないと悟った時、ヒカルはDIMに向かって喋り始めた。 既に自分のことに必死で、周りの状況が見えてないみたいだ。 「二宮か……ああ。多分もうすぐゲームオーバーだ。いや。大丈夫。時間がない。用件だけ伝えるぞ。シャルキーが言ってた通り、京香は生きている。居場所は龍の心臓だ。天海にすぐ調べさせろ。空とルイには計画の最終準備を進めさせてくれ。ああ。それは大丈夫だ」 知らない名前が次々に出てくる。何だ? メビウスの輪のメンバーか? ここで殺さないとまずいのか? 次の瞬間、ヒカルの言葉に頭の中が真っ白になった。 「それとはるかが死んだ。捜索しているユキヤに伝えてくれ。犯人は見つけ次第、容赦なく殺せ」
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