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────ミラ・リンダ────
黒い星に乗った敵を取り逃がしてからのこと。
見渡せば白と黒の煙に紛れて、多くの敵が私達を包囲していた。
それから……。
「さすがですね」
息を飲みながら、私は土方さんを見た。
こちらもかなりやられた。まともに残っているのは私と土方さんぐらいだろう。
周りを見渡せば、白のスカーフを巻く敵が血を流して倒れる中、誠の羽織を着た者達が所々に横たわる。
「あー。もう殺していいよ。殺してくれ」
目と耳を塞ぎたくなるような残虐な光景。
「どうした?もう終わりか?」
土方の足下では、メビウスの輪の四大元素である炎神が仰向けで地に寝転がる。
私達に奇襲をかけた最後の一人。
敵は潔く死を受け入れていた。
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