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「うるせえよ」
呟くように土方さんは返事をした。
しかしその言葉とは裏腹に、心なしか嬉しそうな表情を浮かべている。
「新手か」
劉備は吹き飛ばされながらもすぐに体勢を整え、地に辿り着く頃には、手に持つ大きな剣を構えるまでに至っていた。
不意に現れた天草総長の一撃。
それでも劉備に効いているような様子はなかった。
やはり私が攻撃していても無意味だった。
劉備が巨人のように大きく感じる。
鍛え上げられた鋼のような肉体と鋼鉄の鎧は身を守り、武器から想像するに凄まじい破壊力を持っているはず。
それでも天草総長は一歩も退かずに、敵の方へ歩み寄った。
「あなたが劉備さんですか。神以外で三国志の中なら、あなたと戦いたいと思ってたんですよ」
そんな息苦しい光景が視界に映る中、背後に立つ孫権が劉備に向けて言葉を放った。
「劉備!そいつは天草四郎です!気をつけて下さい!瞬間移動を使います!」
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