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『ヒャハハハハ!覚悟を決めるしかないな』
神の元へ帰れるまでは、ゲームオーバーになるわけにはいかない。
せめて、彼女の居場所がわかるまで。
それさえわかれば後は……。
神刀には白煙と黒煙が一気に密集し、輝き始める。
俺は刀を振り、光を解き放った。
壁にぶつかると豪快な音を立て崩れ去る。
案の定、壁の外には卑弥呼が作ったであろう結界が張られていた。
外気のみの侵入を許す結界。
大丈夫。あのタイプは外から中へは入れないが、外に出ることはできるはずだ。
局長に視線を移すと、既に膨らんだ体に亀裂が入りそうなところまできていた。
能力。ブラックスター。
手の平を床に向け、黒い星を作り出していく。
星が浮かぶと、すぐに俺はそれに飛び乗った。
瞬間、限界まで膨らんだ局長の体が白く輝く。
ブラックスターは崩れ去った壁の穴に向かって、飛び始める。
おそらく手遅れだったのか。
凄まじい熱が体全体に伝わってきた。
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