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局長が言ってた。自分の限界を知っているからこそ、恐怖が生まれる。
恐怖が生まれるのは自分の存在を超えているから。幽霊だったり、何だったり。
臆病者と呼ばれる存在はその限界を人より低く見積もっているため、回数が自然と多くなってしまう。
でも数が多いことは、決して悪いことじゃない。
その分、考えろ。
アルバトロスと、凄まじい勢いで飛んできた岩が接触した。
燃え盛る火焔は顔を熱し、衝撃音と同時に雷鳴を轟かせる。
当たり前の如く、腕に伝わってくる重み。予想以上の重さに腕が悲鳴をあげる。
しかし跳ね返すことは出来なくとも、これぐらいなら何とかなりそうだ。
これを砕き、一気に風神を落とす。
四大元素を倒したとなれば、また俺の株が上がるだろう。
「──!」
そんな話は全て夢であるように、一気に遠ざかっていく。
そうだ。敵はこの間に見守るはずがない。そんなことも計算に入れていなかった。
風神は俺との間合いを詰め、半分ほどの大きさだがさらなる岩を作り出し、放とうとしていた。
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