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「──!」
スローモーションのような動き。
敵はこちら側から見て、右に重心を傾ける。
柄を握り締めると、刀身が切り離され、銃弾のように曹操を目がけて飛んでいく。
曹操は突然、飛んできた刀身を冷静に上体を低くし回避した。
外した刀身は曹操から少し離れた場所の壁へ。
壁に突き刺さると、大きなヒビが入り豪快な音を立てて崩れ去る。
柄の先からは新しい刀身が生えてきた。
マシンガンのように。
刀身は次々に新しく生まれ変わり、凄まじい勢いで曹操に襲いかかる。
それに対し、曹操は自身の体の形が攻撃対処にはあまりむいていないことに気付き、全体的にチーターへと変化した。
さらなるスピードを手に入れた曹操は、地を蹴り、刃の攻撃を回避する。
俺は隙を見て、足を動かし、曹操との間合いを一瞬で詰めた。
敵は目前。
黒と白の煙が渦巻くなか、俺は刀を振り上げた。
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