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全身をチーターの体に変化させた曹操は避けきれないと判断したのか、再び腕をゴリラに変えて防御の体勢に入る
細い体に見合わない鋼の筋肉をつけた極太の腕。
俺はその腕に向かって、思いっきり刀を降り降ろした!
周囲に広がっていた白と黒の煙が、一瞬で吸い込まれるように刀へ密集する。
『命力を纏わせてガードしてやがる!突き破れ!』
わかる。この刀の言う通り、変化させた曹操の腕からは、うっすらとだが命力を感じとることができた。
腕と刃が接触し、押し潰すかの如く、受け止めた曹操の足裏が床を割って沈みこむ。
打撃音に近い重く鈍い音が奏でられる。
確かな手応え。奴はこの攻撃に堪えきれていない。
いけるかもしれないぞ。
瞬時に曹操は下半身を像の肉体へと変化させ、腰から下を強化して衝撃を耐え抜こうと対処した。
それにより肉体の大きさに変動が起き、身長が一気に伸び始める。
刀は弾かれ、曹操は上から俺を見下ろす形となった。
下半身は象の肉体となり、腕はゴリラ。胴体はチーターの体を持つ異形の姿をした曹操。
「ふーん。少しは強いみたいだねー」
──ドックン
俺が倒せるかもしれない。
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