局長と神

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その光には俺達新撰組のメンバーなら、誰もが知っている心強さがあった。 エネルギーは空高くから一直線に神に向かって降り注ぐ。 矢の攻撃の時とは違い、エネルギーに包まれた神は苦しそうな呻き声を上げた。 事態を把握した俺は、その隙に直ぐ様セスを引き連れて、神の近くから離れる。 敵の間を縫うように走る中、空から放たれた沖田の炎が彗星のように落ちて、次々と敵を焼き尽くし道を作り出してくれた。 もしかして、沖田は気付いていたから炎を蓄えていたのか? 「待たせたな。神」 空から響き渡る力強い声。 本来であれば、このような状況になることだけは避けるべきであった。 左右に燃え盛る炎に寄って作られた道。 その終着点を抜けると、ポセイドンの陰から、さらなる加勢が現れる。 群がる浅葱色の羽織を着た者達。 その光景に自然と涙腺が緩んだ。 土方副長と家康の隊だった。 土方副長は、一目見てわかるほど疲労している。 振り返ると神の側には、あの人が降り立つところであった。 神よりも遥かに大柄な肉体。 「俺を探しにきたんだろ?神。お互い仲間抜きで決着をつけようか」 「久しいな。近藤勇。貴様の命だけは、やはり私の手で奪う」 神に勝てる人物は、俺が携わってきた中で、もうこの人しか思い浮かばない。 局長……。 あなたしかいない。 「神、知ってるか?将棋ってのは王将を取れば勝ちなんだよ」
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