局長と神

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この禍々しい雰囲気と強烈な殺気は……三国志の曹操。 脳内には集会に潜入した時の記憶が蘇る。 偶然なのか……ここはあの時と同じく大聖堂。 曹操は体を変化させながら、どこからか目の前へ降り立った。 獅子の鬣の色をした長い髪は、水面につけたように不気味に広がる。 腕は鋼の筋肉を纏うゴリラのように太く。 足はチーターのように細いが、その引き締まった筋肉からは、身震いしてしまうほどの速さを直感する。 「曹操様……」 杏奈は、現れた敵から視線を逸らさずボソリと呟いた。 「何ー?友達なの?でも駄目じゃんー。敵を助けたらさー」 その軽い言い方からは、まるで杏奈が味方ではないように素っ気なく感じる。 『どうするんだ?逃げ場はないぞ』 光刀に語りかけられるが、心の中でも返事ができないほど余裕がなかった。 逃げ場がないならやるしかない。 「和也。やるしかない……」 仁は鎌を構えて前に出た。 その通りだ。この状況はやるしかないんだ……。 『ヒャハハハハハ!俺を忘れんなよ!ヘナチョコ共!拾った方が勝利だ!』
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