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─────天草四郎─────
時間的にも、そろそろ戦争は終盤ですね。
どうやら私は仲間から一杯食わされたようです。
多少の計算が狂ったものの、概ね局長の計画通りなわけですね。わかります。
私の目の前には巨大な剣を構えた劉備が立つ。
つい一分ほど前に、副長が戦争の最前線へ向けて走り出したところだった。
そう、ここへ駆けつける前、私は局長に会うことが出来たのです。
それは新撰組屯所の局長室で爆発からの難を逃れるために、瞬間移動を使った後。
状況が状況だったために、私は無我夢中でとにかく移動しました。
冷たい風が吹き荒れる。
移動した先は、荒野から見える浮かんだ雲より、さらなる上空。
なるほど。何処にいるのかと思えば、そこに居たわけですか。
偶然の発見。
局長はペットのドラゴンに乗り、上空から戦争を見定めていました。
確かに雲より高い上空なら、敵に見つかりにくい。
考えましたね。
「天草か……」
一瞬の警戒こそあったもの、局長は直ぐに私だと気付き、ドラゴンに乗せてくれました。
乗り心地最高。
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