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思い描くのは空の彼方へと消えていった、美しく輝く黒い星。
あの時の光景は忘れもしない。
謎の建物で出逢った彼の名前はヒカル。
彼の強さからは、他とは違う何かを感じることが出来た。
あの研究所で出会った彼は、今頃何をしているんでしょうか?
私は右腕の拳に、命力をたっぷりと溜め込んだ。
シンプルだからこそ、時に芸術を生み出す。
翼を羽ばたかせ、素早く斬撃を避けて、劉備の懐に潜り込んだ。
劉備は先程と同じく、一歩も動かない。
私の攻撃は一切警戒していない様子ですね。
「また殴りつける攻撃か?」
右拳を構える最中、眼前に聳え立つ巨人は呟く。
あなたに言われたくないですね。
さっきから斬りつけているだけじゃないですか。
構えた右拳。敵の腹部を目掛けて、渾身の一撃を劉備に叩き込んだ。
ドゴオッッ
重く鈍い音が高鳴ると同時に、拳の先からは命力が解き放たれ、鎧と拳の隙間ない空間に能力が出現する。
岩はただのおまけです。
本質的な能力は、黒い色に込められています。
殴りつけた衝撃に、何十倍もの重圧が加わり岩ごと敵に押し付ける。
それは劉備の体よりも、何十倍にも大きな岩です。
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