勝者と敗者

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確かに劉備は強い。圧倒的な攻撃力は、対抗する術がなければ1万越えでも瞬殺されるほどでしょう。 ただ……。三国志とある者が、こんなレベルなのでしょうか? 単純に正面から斬ってくるだけで、これまで死線を潜ってきたとは思えない。 確かに攻撃をされても、あの鎧が守ってくれますが、それだけなのだろうか? 何かありそうな匂いはするが、それが何なのか全くわかりません。 「――!」 死神の翼が感知したのは、真っ向から斬り伏せることではなく、その場での静止。 直後、劉備は大きな剣を構え、命力を蓄え始めた。 とうとう動きだす気か。 今までのは、ほんの下調べみたいなものだったのですね。 いや……。私の予想通りに動きいすぎている気がする。 ここへきて、命力をふんだんに使った能力。 一体、何なのですか? 私は全神経を劉備の剣に集中させた。 劉備の体から、溢れるように湧く大量の命力が剣へ流れていく。 大剣はみるみるうちに輝き、エネルギーを増幅させた。 あの剣は命力を力に変換させることができるわけですね。 本当に破壊力重視ってわけか。 「――!」 激しい衝撃と共に視界が上下に揺れた。
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