894人が本棚に入れています
本棚に追加
同じ名前などを考慮して、同一人物かは確実ではない。
それでもヒカルがはるかを知ってたこと。
さらに死ぬ間際にユキヤの名前を口走ったこと。
はるかと関係があるユキヤの可能性は非常に高い。
最もユキヤがはるかを殺したというのも、仮定にしかすぎないのだが。
「何が目的なの?」
一向に答えないシャルキーに対して、卑弥呼さんが質問をした。
それに対しては、すぐにシャルキーは口を開く。
「興味があったのよ。彼に」
シャルキーは俺を指差してから続けた。
「だって彼はヒカルが興味、あるいは尊敬の意を示していた人物。一度会ってみたいと思ってたのよ。だから私も渋谷和也に会ってみたかった。ねえ?あなたはヒカルに何をしたの?ヒカルが長年に渡って興味を持っているなんて本当に珍しいこと」
俺がヒカルに?
昔、一時の間だけ施設が一緒だったこと以外は特に何もない。
「あなた達は知らないでしょう。全ては彼の計画の上で進んでいるということに。もう計画は最終段階を踏んでいるから、今更それぐらいは知られてもかまわないわ」
シャルキーは、椅子からゆっくり立ち上がり続けた。
「いいえ。“この世界”は全て人為的に進められているのよ」
最初のコメントを投稿しよう!