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「喋りすぎだぞ……シャルキー」
「──!」
突然、右の方から威圧感たっぷりの低い声が聞こえてくる。
見ると、右の壁には廊下が続いていた。
部屋の入口には、図体ががっしりとしたスーツ姿の男が立っていた。顔は強面で、如何にも危なそうな雰囲気を持っている。
シャルキーは男を見ながら声をかけた。
「あら。二宮。もう終わり?」
「ああ。やはり時間は短いようだ。センターにバレる前に早く終わりにしてくれってさ」
二宮の鋭い視線が、俺と卑弥呼さんに向けられた。
「クエストは終わりだ。お前らは戦場に戻る」
誰だよ。その雰囲気からはシャルキー同様、ただならぬ何かを感じとることができる。
こいつらは何者なんだ?
『気をつけろ。この男は桁外れに強いぞ』
こんなにも訳がわからない状況の中で、諦められないことが一つ。
ユキヤ。
奴のことで何か情報が掴めれば……。
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