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「──!」
視界が揺らめき始めた。
クエストが終わる合図だ。
「シャルキー。そろそろ作戦が始まる。すぐに集合だ」
視界に暗闇が侵食する中、二宮と呼ばれた男の声が聞こえてきた。
「わかったわ」
こいつらは一体……。
ユキヤ……もう声すら発することは許されない。
だけど、顔は覚えた。
シャルキーと二宮。
ヒカルと繋がっているこの二人を覚えておけば、ユキヤを追うことができる。
時間がない中、情報を求めるよりも自分がしっかりと動ける時に落ち着いて追ったほうがいい。
命を奪われることはなさそうだ。
忘れないぞ。時間がかかっても。
必ず。
はるかを殺した奴は、俺が殺す
必ず復讐する
それだけは何があっても変わらない
完全なる暗闇。
『君の悲しみと苦しみが報われる日は、もしかして来ないのかもしれないな』
遠退く中、光刀の声が聞こえた気がした。
『それでも私は君を支え続けるよ』
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