勝者と敗者-2

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────── これが最後のメールになると思う。 今から卑弥呼さんに続いて、屯所の外へ加勢に行くみたい。 三国志が二人いて手に負えないみたいだから、総力戦で迎え撃つみたい。 二人とも死なないでね。 私も生き残るよ ────── 文面から慌ててメールを打ったのだと、安易に想像することができた。 戦争に参加して欲しくないから一番安全な屯所内に居させたのに、それが完全に裏目に出たってことか。 もっと早く戻るべきだった。 あいつ変に責任感があるから、きっと皆と同じ様に積極的に前へ出るはずだ。 仁はDIMを懐に入れると、大聖堂の出口に向かいながら口を開く。 「和也。美沙を連れ出すくらいは俺達にもできるはずだ」 そうだ。美沙を連れ出すくらいなら、俺にもできる。 失うくらいなら、まだ痛みの方がマシだ。 最前線ではあまりのレベル違いを見せつけられて、何て自分は役に立たないのだろうと落ち込んでいた。 でも周りについていけなくても、 役に立たなくても、 自分の大切な人さえも守れないで、失ってばかりじゃ、 あまりに情けないじゃないか。
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