ウバ-Uva

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開かない扉に背を向けて、 辺りを見回した。 シャワー室に、窓はない。 あっても、裸じゃ出られないけど。 ここから行けるのは、更衣室。 そして、プールサイド。 あとは。 「あっ! お手洗い!」 一度プールサイドを経由するけれど、 トイレは更衣室への通路もあったはず。 プール側に誰もいないことを確認して、 鞠弥はタオル1枚で身を躍らせた。 「良かった、誰もいない……」 誰かいたら助けてもらえたかもしれないが、この格好を見られる羽目になる。 熱の集まる頬を押さえながら、 トイレにあるもう一つの扉を押した。
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