ウバ-Uva

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バッグに手を突っ込み、 鞠弥はあるものを探した。 着替えに必要なもの。 最初に身につけるものを、だ。 「あれ?」 思った感触が得られずに、顔を上げた。 再びよぎる、嫌な予感。 ロッカーからバッグを取り出して、 手探りではなく、 自分の目で中身を確認する。 「ない……」 まず、着るもの。 つまり――下着だ。 「ない、ないよ」 上も下もない。 ピンクのお揃いだったのに。
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