ウバ-Uva

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****************** 「もう、やだぁ……」 とっさに走り出した鞠弥は何も考えず、 たどり着いたのはプールの入口だった。 「戻ってきて、どうするの?」 ここから、逃げ出してきたのに。 「意味……ないよ」 荷物は放り投げてきてしまったから、 傘すら差していない。 下着も付けず、ブラウスとスカートに、 濡れたバスタオルを巻いただけ。 こんな、ハシタナイ格好で。 こんな、ミットモナイ姿で。 よりによって、あの人に。 「逢いたく、なかったん……だもん」
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