ウバ-Uva

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「冷えただろ。布団でもかぶっとけ」 保健室のベッドに腰かけている鞠弥に、 畳んであった毛布が掛けられる。 「藤澤も濡れたんだろ? 着替えろよ」 投げられたのは、高等部の制服だ。 「龍が、どっかの部室から持ってきた」 なるほど。 部室にならば、過去の先輩たちが置いていった制服があってもおかしくない。 「ロッカーに突っ込んであったが、  クリーニング済みだし大丈夫だろ」 受け取った制服に鼻を近づけてから、 竜也はゆっくり頷いた。 臭わないか嗅いでみたらしい。
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