ウバ-Uva

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「弟とモメてんだっけ?  かわいそうだね、親の都合でさ」 たこさんウインナーを箸で突き刺し、 苑海はやけに大きな口を開けた。 「兄弟ってムカつくけど、  かわいいもんだよ?  せっかく男同士なのに、  仲良くなれなそう」 彼女にも3つ離れた弟がいる。 一人っ子の鞠弥には想像できないけど、 家族と仲良くなれないなんて、 悲しいことに違いはない。 「ま、あたしらが悩んでもムダだよ。  先輩だって、嬉しくないっしょ」 頭をフルフルと振って、苦笑い。 すぐに気持ちを切り替えられるのは、 間違いなく苑海の長所だ。 「分かってはいる、んだけれど」
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