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「先輩？ 藤澤先輩のこと？」
「他に誰がいるのさー」
瞬の周りには、勝のせいだろう、
親しい上級生がいっぱいいるのだが。
それはこの際、言わないでおく。
「昼休みに会ったからねー。
『これから水泳なんだ』って、
言ったんだよ」
「うん」
瞬は、頻繁に高等舎へ顔を出している。
勝のところへ行っているのだろうが、
そのときにでも会ったに違いない。
「そしたら、つねられた」
「……なんで？」
「知らないよー。ボクが聞きたいなぁ」
「瞬くん、他にも何か言ったんじゃ」
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