新撰組とメビウスの輪

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─────近藤勇───── 天草に指示を出した後は、タイミングを見計らい天空から攻撃を地上に降り注がせた。 戦闘意志の範囲外のため、攻撃を放つ瞬間は神に気付かれなかったはず。 しかし攻撃はさすがだな。 ほとんど有効ではなかったようだ。 まあ、いい。セスと伊達は救えたようだからな。 地上に降りた後、俺は神と向き合う形になり互いに二言ほどの会話を交わす。 、吹き飛ばされたセスの腕はもう元には戻らないだろう。 切断された腕の先が木っ端微塵にされたからな。 まだブラックアウトが始まって間もない頃、俺と神はクエストを協同で進めたことがある。 あの頃に比べたら、お互い随分と変わったな。 互いのチームは大きくなり、今は背負う物が多くある。 「神、始めようか。歴史が塗り変わる瞬間に、どちらが存在しているか。戦いは避けられない」 神のレベルは30000以上。能力もあの頃と比較できないほど上昇しているはず。 全身を輝く美しいローブで包んだ神。 武器は持っていない。 能力か。 俺は腰に差した刀の柄を握り締めた。
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