戦争の終わり。メインストーリー-2

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獅子の鬣はみるみるうちに伸びて、まるで被り物のように仁の頭を包み込んだ。 両肩を守るようにして垂れさがったが獅子の腕。筋肉質な太さに、鋭く伸びた爪。 『なるほどな。獅子を担いでいるように見えるから、獅子神輿という名前なのか』 光刀は感心したように呟く。 吹き飛ばされた美沙は立ち上がり、DIMをしっかり握り締めていた。 俺は卑弥呼さんを警戒しながらも、美沙の側まで走って近寄り、DIMを用意した。 その矢先、再び卑弥呼さんは黄金に輝く巨大な扇子を構える。 「すみません。卑弥呼さん」 ほぼ同時に、微かな仁の声が聞こえてくる。 「──!」 その途端、間髪入れずに仁が走り出した。 まだ卑弥呼さんと仁の距離は10メートル前後は離れている。 しかし、卑弥呼さんは構えた扇子を、身を守るように自身の体の前へ移動させた。 仁が腕を振り上げたかと思えば、すぐに空を切り拳を前に突き出す。 その直後、卑弥呼さんの扇子は鉄板でも殴りつけたかのように轟音を奏でた。
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