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新撰組もメビウスの輪も関係ない?
どういうことだ?
その言い方は、まるで他人事のような。
新撰組という言葉に対しても、妙な冷たさを醸し出していた。
あとは、チーム名を入力して、どちらがリーダーをやるか決めれば登録は完了みたいだ。
『あの女。何故、急に敵意を?』
語りかけてくる光刀の言葉には、明らかな警戒心を感じる。
やっぱりこれは敵意を向けてるよな。
戦争が始まる前、俺は優君に。美沙はセスさんに。仁は卑弥呼さんに訓練をしてもらった。
今、鎌を向けている相手はいわば、仁がお世話になった人だ。
でも、何故この行為がいけないんだ?
『気をつけろ。卑弥呼が狙いを定めているのは仁じゃない。美沙だ。指を動かせば、こちらに攻撃が来るはず』
その言葉に、さらに緊張感が高まる。
「和也。美沙。早く終わらせろ。その間は俺が絶対に手を出させない」
杏奈は自分のDIMを持ち、不安げな表情で仁を見る。
「あら?仁くん。呪いのリスクと軽減を教えてあげた私に、よくそんなことができますわ」
ガラリと変わった仁の雰囲気。
もしかしたらこれが能力を使う時の、独特の雰囲気なのだろうか?
「手の内は私はわかっていますわ。能力の使い方を教えたのも私ですものね」
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