戦争の終わり。メインストーリー-2-2

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「まだだ!」 虎徹に渾身の力を込めて、押しかかる重圧に対抗する。 火事場の馬鹿力でも何でもいい。 ここで後ろへ下がるわけにはいかないんだ。 「生身で対抗する気か?」 刀と掌の向こう側で、神が薄ら笑いをする。 「諦めろ。近藤」 神の掌では、吸いとられた心力が青白く輝き始めた。 「これが心力か。命力と感覚が異なるな」 奪われた力を利用する能力。 こんな時、歳だったらどうする? 天草だったら、私も奪う能力を作り出せばいい、とか反則的なことを言い出しそうだな。 あと、もって数秒だろう。 「──!」 突然、力を失っていたはずの虎徹が、輝きを取り戻すかのように強い力を放ち始める。 それはすぐに形となって現れた。 熱気が一気に広がったかと思えば、虎徹の刀身が炎を纏った。 灼熱の火炎から放たれるエネルギーからは、並々ならぬ強さを感じる。 これは……総司の炎だ。 こんな奇怪な技を使えるのは総司ぐらいだ。 どっかから命力を飛ばしてきたに違いない。 垣間見た光景は、神の背中から直線に少し離れた場所で歳が待機していた。 指で作られた罰印。 その印が意味していたのは、勝利を手に入れるための卑怯だった。
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