戦争の終わり。メインストーリー-2-2

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私達は“ある男”に従い、宗教団体を作り上げた。 それから、その男の手解きを受けてブラックアウトのプレイを始めたのだ。 メビウスの輪が軌道に乗ったのは、その男のおかげと言っても嘘ではないだろう。 突然、私達四人の元へ訪れてきた男は、ブラックアウトの製作に携わる者と名乗り、私が黒田であることも知っていた。 それ以外の経緯は話せないが、君達がブラックアウトをクリアするためには全力で手を貸すと男は私達を説得したのだ。 信用するかは別にして、男の話に乗った決め手となったのが、ゲームの旧名がユナイテッドと知っていたこと。 また、弟の情報を得ることが出来たのは、その男からだった。 『お父さんは、長女である君に、ブラックアウトのプレイヤー側として参加させるために手放したに違いない。少なくとも君は、友人を拉致された時の事件でブラックアウトの存在に触れてしまったから逃れられないと判断したんだろう。 何も知らない次女は、なるべく自分がいるべき場所から遠ざけたかった。そして長男は……』 それはメビウスの輪が、日本ランキング一位になった時の朝だった。 『ブラックアウトの実験台として利用された』
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