真夜中の宴

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新撰組屯所内にて怪我人の治療を行う際、治療を主とした隊の組長である卑弥呼さんの姿がいないことはすぐに全体に知り渡り騒ぎになった。 セスさんも治療を行うことが出来るが、三国志との戦闘の疲労で今は意識がない状態で自室で寝込んでいるらしい。 そのためか、弟のミラさんがセスさんに付き添っているそうだ。 その他、柳生さんと真田さんは戦争で命を落としたことが発覚している。 戦争前に集会で亡くなった信長さんを含めれば、残った組長は優君、伊達さん、徳川さん、牛若丸さん。 半分以上の組長がこの場にいないことになる。 卑弥呼さんは局長を裏切り者と呼んでいた。 新撰組を自分の意志で離れたのは明らか。 AM0:13 何処と無く、静けさが広がる中、壇上には車椅子に乗った局長と後ろから押す土方さんが現れた。 その姿は目を疑うほどの変わっていた。 失った片腕に、胴体に巻き付けられた包帯。 あれで生きているなんて、局長はさすがだなんて言葉を耳にしたが、まさにその言葉通りだった。 中央に設置されたマイクの前まで来ると、一気に会場内は静けさに満たされる。 全員が見守る中、局長がゆっくりと口を開いた。
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