ぷらすアルファ1後編

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 そういい残し、その手の人物はあくびをしながら教室に戻っていった。  それが柳瀬くん。  単純だが、それからわたしは柳瀬くんを好きになった。  しかし、今回はそれが仇となってしまうのだった。 「そいつか……。」  放火魔は、わたしの頭の中を読み取ったのか、そのまま消えようとする。 「ま、待って!?違う、その人じゃない!彼は違うの!」  わたしの制止も全く意味をなさず、そいつは霧のように消え去った。 「そ、そんな。……わ、わたし……。」  一人残されたわたしは、これがただの夢ではないと知りながら、自分の失態を呪うのだった。 「………むうぅ……。」  気の抜けない呻き声を上げ、アルファは目を覚ました。 「お、起きたか!?」 「わ、我はいったい…。」  起きたアルファはまだ、自分の状況がわかってない様だった。そりゃそうだ、俺だって解らない。今アルファは俺のベッドで寝ている。 「変なもん使って倒れたんだよ、お前。」 「そうか………って、変なもんではないっ、あれはれっきとした魔法で――――――!」 「けど、ありがとな、助けてくれて。」 「む、むうぅ~。」  笑顔でさえぎる俺の言葉に、怒っていいのか、喜んでいいのか分からなくなるアルファは、唸り声を上げた。 「貴様は卑怯だ、そんな顔で言われたら、何も言えん…。」  恥ずかしそうにうつむくアルファ。しかし、俺には聞かなければならないことがある。 「どうして急に倒れたんだ?」  あの時アルファは、「マナが残り少ない――――。」とか言っていたが、それが関係するのか? 「察するとおり、マナの枯渇が原因だ。」
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