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思わず声をかけてしまった、しかし、神崎には結果なんて見えていた。
大概が自分の容姿を見れば、不良だのヤンキーだのと勝手に怖がってしまう。
神崎は他者との関係を軽んじる事は無い人間だったが、自ら関わっていく程、他人の事が好きでもない。
故に、実は都合がよかった。何せ煩わしい相手をしなくて済むのだ。
「…………何でもない」
「何がですか?そう言えば今日クラスに来た人ですよね?…………確か~神崎君」
パンと両手を叩き思いついたという表情で此方を見てきた。その後やんわりと微笑み此方を見つめてくる。
神崎は、人生の中で自分に対しこんな態度を取る人間に出会ったことが無かった為、どうして良いか解らなくなった。
「違いましたか?」
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