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家庭の事情はお見通しという訳か。いけ好かなかったが、そう言われて逃げる訳にもいかず。
「うっせぇんだよ!今いく所だったんだ」
自分自身が感情的になったのが分かった。声を荒げてしまったのは無意識だった為だ。
「なら、新しい教室へ行こうか」
教師も慣れたもので、そんな事は気にもしないと言った感じだった。
行く気はもう無かったが、こうなっては仕方ないと腹を括りついて行く事にした。
廊下を抜け、昼とは違い話し声の少ない職員室横を通り過ぎる。
どうやら、一階部分が教室になっており他は使われていない様子だった。
見知ったはずの学校が、夜に訪れるだけでこんなにも雰囲気が変わるのかと、少しだけ好奇心が騒いだ。
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